蒼穹、感情、生物

感想

『蒼穹のファフナー』シリーズは、15年続いているアニメです。

現在は最新作『THE BEYOND』が3話ずつ劇場で先行公開中。
僕がファフナーと出会ったのは『スパロボUX』からなんですよ。


そこで『〇〇』って名前の人が〇〇で死んじゃって、もう、うわ、なに…ってなって。


再放送見て、OVAと劇場版見て、二期見て……今に至るというわけです。
その程度のにわかなんですが、しかし、今もまだ続いていると。

こういうシリーズってあるのかな?人が死んだり、生まれたり、15年のスパンでやってるのってなんなんでしょうね。


CGは最先端で、劇伴はワルシャワ。新要素、新概念が絶え間なく生まれていく。ファフナーというシリーズはもはや生き物なんですよ。


忙しくて、実はビヨンド1-3話は劇場で観れてません。けど、思い立って、あらすじだけ見て今やってる4-6話を観に行きました。


先行公開なのでOPやらEDがあるわけですが、もうここで涙腺にくる。アニメのすごいところって、好きであればあるほど、OPの変わらなさに毎回感動するんですよね。


シリーズものって度々「新しい要素」と「変わらない要素」のぶつかり合いになるわけですが、最初のOPでとても安心。『Shangri-La』からangelaさんが担当してくれている曲に、人々を移していくカットの映像。


OPなんて、というかもしれませんが、変わるなら変わるで意図が欲しい。色んなシリーズがそういうずれを起こしてきていますし。


途中から観に行くなんていう暴挙をしていても、ひとつ僕の中で「観ていい」という安心が生まれます。


ナイーブな話はともかく、そこからは……ああ。ちょっと言葉にできない。


脚本が冲方丁さんだからでしょうが、(ネームバリューがどうという話ではなく、今までのシリーズでの実績が保証してくれるという意)会話の質がとにかく高過ぎる。


それぞれの思い、背負ってきた過去、変化する状況…死がすぐそこにある中で、キャラクターの息遣いが感じられる。


「ここ!」っていう見せ場を用意してそこへ展開を積み上げていくのも楽しいんですが、広い意味でさえ「捨て」の会話がない。ロボットが戦闘するシーンに全く負けない見応えがある。


このクオリティも変わらないなぁ、と、そして未視聴の部分の筋を把握しつつあっという間にラストの第6話。


あぁ……


死亡フラグって、厳しくみると「捨て」だと思うんですよ。


「この戦いが終わったら結婚する」とか。それはそれでエンタメとして楽しめるけど、そこではっきり「自分は視聴者なんだ」という異化が起きる。


ただね。もうわかんない。

いわゆる死亡フラグも巧妙過ぎて、何が何やら。


今までのシリーズでも「死にそうだな」なんて安易な考えは尽く裏切られた。

状況が変わったり、人が行動したり、かと思えば順当な因果応報があったり。とんでもないバランス感覚で、誰が死ぬのかわからない。


というか、死亡フラグ通りに死んでも、「どうして…」という感情が生まれてるだけかも。脚本が上質だからなのか?もうわかんないよ


全員に死なない可能性があるうえで、本気で対立しているわけだから、きっと誰かがいなくなる。


こんな気持ちで次の公開を待つわけです。


自分は理性的だと思ってた。けどダメだ。


変わらないところは抑えてきたうえで、確実に、丁寧に人々と状況が変わっていく。

変わるものと変わらないもの。「生命とは」は間違いなくファフナーのテーマの一つですが、それに恥じぬ生物っぷり。

あぁ…
こんなに文中で喘いだのは初めてです。不快にしてしまった人はごめんなさい。


でも続きが待ってる。とりあえず1-3話を観なきゃ…あぁ…ん…ああ……

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